ネイリンピョン ポルトガル2025受講生『海ごみネイル®︎』で思いを込めたネイルアートでミラクル入賞!!
2025/4/5,6,7の3日間に開催されたネイリンピョン ポルトガルの審査員に行ってきました。ゆび姫ネイルスクール『海外チャレンジコース』の受講生がiPhoneアート3位入賞しました。

有本 奈緒美さん(Instagram:@plumeria_nail17)
奈緒美さんは神奈川県で個人ネイルサロンを経営するネイリスト。スレッズで『海外に行きたい!』そんなスレッドを見かけたのは去年の12月ごろだった。
『?』・・・いつも海外に行ってるワタシは『えー行きたいなら行けばいいじゃ〜』と気軽に思いながら奈緒美さんのアイコンをタップ。すると海のゴミを拾ってネイルアートにリサイクルしているというではないか!!
このワタシ、かつてFラン大学で環境化学科を専攻していたぐらい地球環境について考えるのが大好き。『ええええ!この人めっちゃすごい人や〜〜ん!』と調べていくうちに、奈緒美さんが難病にかかり足が不自由なのを知る…号泣
ちょうどお正月前に熊本の実家に帰っていたワタシ。座敷に敷かれたせんべい布団から飛び起き!台所で居眠りしていた母を叩き起こし『ねえねえ。この人。見てん!スゴいとって!』とYouTubeに奈緒美さんがTVの取材を受けている動画、携帯画面を母の顔面に突きつけた。
『やばいね。この人やばいよね〜』バシバシバシ(寝ぼけた母を叩く音)
『ワタシこの人!ぜったい海外に連れていきたい!!!』鼻息荒めで母に訴えた。
スレッドはインスタと連動してたりするから。スクールインスタのメッセージから奈緒美さんにコンタクトしたのが始まりだった。
『奈緒美さんのアート、まずはアートだけでも海外に持っていきましょうう!!!』と。そんなロマンが見たい〜〜なんて。かなり、しつこいBBAを奈緒美さんはおかしな女だと思っただろうな〜w
そんなわけで奈緒美さんに鬼のアート特訓の日々が始まるのだった…
『ポルトガルのコンテストまであまり時間がない・・・』焦るワタシ!制作期間は3ヶ月間ぐらいしかない…でも焦りは絶対見せちゃダメだわ〜〜奈緒美さんがもっと心細くなってしまう。。。
奈緒美さんに提案した部門は『iPhone アート』リビングアートという部門である。この部門はコンテストチップのように湾曲していないし平面だから比較的に初心者でも描きやすい。それと、これは絶対に計画に組み込みたいものがあった…それは『う・海ごみネイル®︎!』
奈緒美さんの活動は海のゴミ拾いという環境活動。ボランティア活動をする彼女は砂浜に直接ペタンと座り込んで海に落ちている小さなプラスチックのかけらを集める。彼女は人形姫ごとくの涙を流しながら(←ちょっと大げさ)海を綺麗にしているのだ。
ワタシも初めは彼女が足が悪いなんて思わなかった。それぐらい、くしゃッとした笑顔でくったくなく笑う。手慣れた手つきで周りの方達と賑やかにお話しながら海のごみを拾う。でも、びっくりしたのは彼女はそのゴミを捨てなかった!集めて溶かして?プレスして?また型に流し込んだりして『海ごみネイル®︎』というパーツを作り出す。それはもう『海ごみ』ではない、ジュエリーとなって爪の上を飾るのだ!
『おおおお。なんて素晴らしい考えなんでしょう。』ビフォーアフターのアナウンスがぴったりなその画期的なアイデアパーツをワタシは海を超えて持っていく『持ち込みネイルアート(コンテストに持ち込むネイルアート)』に絶対つけたかったのだ!!おお。ジーザス!なんてメッセージ性があってかっこいいのかしら!!
これはもう。リビングアート部門しかない!しかもiPhoneアートで決まりだっ!!!必殺技を繰り出すポーズでワタシは。
すぐさまネイリンピオン主催のマリアに連絡をとった。『マリア、手作りパーツは?リビングアートに装着してOK?ルール的には大丈夫ですか?(英文で、もちろん翻訳機使用〜w)』
長い時差を超えて答えを待つと『もちろんOKよ!』やったー!ナイスなお返事だ。計画は速やかに実行されそうである。ワタシはホッと胸を撫で下ろした。よーーーしっ♪これで奈緒美さんの『思い』を海外の人々に届けられる!しかもネイルアートで!!『きゃーーー♡ロマンだわ〜〜〜』(本当に自己満なおせっかいBBAである…)
奈緒美さんはというと、全くと言っていいほど絵が描けなかった(ちーーーん。w) しかし、ワタシは20年以上も伊達にネイル講師をやっているんじゃない…。普通のネイルの先生だったら『ギブッ』と放り出すだろう…しかもワタシはアート変態であるw。これぐらいなんとも思わない。なぜならもっと描けない、筆と脳みそが反対の子(ハシが握れないような子の意味)を何人も見てきたから無問題(もーまんたい)。ワタシはいつもヘレンケラー先生の気分で教え、そのアートが描けない子たちが『先生!描けた!描けたよ〜〜〜お。』って場面に何度もでくわせている。だからアートを教えるのがやめられないのだ!!
奈緒美さんは受講していく中で何度も謝った…『先生、すみません。描けなくて…(ちーーーん。)』『先生。ごめんなさい。できなくって…(ちーーーん。)』※ちーーーん:仏壇の鳴らすヤツの効果音でそれぐらい滅入っている表現方法。
その度にワタシは、おおお、かっこいい!おおおお。いいぞー〜ーお。おおおおお。そうきたか!(ニヤニヤ)ワタシの心と腹の中はスポコンの漫画並みに燃(萌)えるのだった。※スポコン:「巨人の星」とか「エースを狙え!」みたいな昭和のスポーツコミックのど根性物語のこと
さて彼女がどれぐらい画伯だったか少しだけお見せしよう…って。やっぱりやめた。かわいそう。。w
そんな感じで『海外チャレンジコース』はアートレクチャー講義が8コマついている。全部で8時間。ZOOMオンラインで受講できるわけだが。例えば『顔の描き方』を教えてください〜というリクエストをもらったら。動画レクチャー(YouTubeの限定動画)もプレゼントするので一人で何度も見ながら練習できる。
iPhoneケースのアートは描けばわかるが意外と大きい。ネイルアートの何倍だろう?多分、爪の大きさ分は6人分ぐらいはあるからだ。それを描き上げるには初心者さんは難しかったと思う。でも、ワタシには秘策があった!水彩アートの楽しさがわかったらきっと彼女は食いつくはず!!!
ワタシが海外チャレンジコース(通常はコンテストネイルチップに描く)の基礎技法を水彩でレクチャーしているのは初心者でも描きやすいという利点がある為だ。ジェルはテクスチャーが重く、重ねていく技法がとても難しい。そしてアクリル絵の具は早く固まるので、ある程度アートが慣れた人じゃないと難しい。ただ、水彩絵の具はぼんやりやハッキリが自由自在だから形をとらえる練習にもなるし、はたまた影や光の立体的にとらえる練習にもってこいなのである。水彩絵の具は将来的にジェルやアクリル絵の具を使う時の基礎固めにもなるのだ。
一度、レクチャーを受けると面白いぐらいアート力が上がる。毎度の事、海外チャレンジコースを受講された生徒さんたちみんなが『ワタシがこんなに描けるとは思わなかった!!』声を揃えたようにゆうから面白い。
ワタシも水彩絵の具に出会った時同じような感覚があったのを思い出す。それは小学校の頃の写生大会。村の畦道のすすきを描いた時、大きな木の幹を描いた時。暖かい木漏れ日を描いた時…水彩ってなんて面白いのだろう。。世界は色で溢れている…もっとたくさん描きたい!毎日写生大会ならいいのになって。
奈緒美さんも『水彩って楽しいですね〜時間がすぐたっちゃう!』子供みたいに笑いながら。

【↑奈緒美さんの笑った顔が可愛いから盗みどりしたやつ】
本当に心が綺麗な人だなって思った。ワタシは彼女をアートを作る時間が楽しみになり。どんなふうに出来上がるんだろう。完成を心待ちにしていた。
彼女はいつも笑っていたけど、熱が出たり。左手が痺れたりと難病を抱える奈緒美さんは本当は体調がすぐれない時もあった。笑顔の裏では泣いた日もあったろうな…。
『ああ。近くだったらすぐに飛んでいくのにな〜』(ドラえも〜ん!どこでもドア出してよ。。)
大の大人がこんなネイルアートごときで熱くなってって周りは思うかもしれないけど。私たちは本当に真面目に完成させたかった。iPhoneアートに『海を綺麗にしたい!車椅子でも自由に飛び立ちたい〜』って思いをネイルアートに込めたかった。ただそれだけ。アートが完成した時はいつの間にか二人で感動で泣いていた。

(↑人魚の叫びの威圧感ったらないw 笑いながら感動して泣くタカオ→)
顔はネイルチップに描いた。奈緒美さんは何度も何度も練習したらしい。左側の人魚姫は『海を汚さないで!』と海のみんなの怒りを代弁して叫んでいる。きっと奈緒美さんは自分で鏡の前でこの顔をしながら描いたことだろう・・・w 人魚が抱っこする亀も本物の甲羅のように上手に作れている。

初めはイメージを設計図に描き起こす。(いらないミスプリントに設計図を描く。そんな物を大切にするところがとっても好き♡)
それがこんな風にできていく。↓

↓

↓

↓

↑海の中に散乱するプラスチック(自然に分解されない)ゴミたちも手作り
↓

↑ほとんど完成間近。
↓

(トップコートを塗ってケースに入れて完成!!!感涙〜〜〜)
ワタシはこの送られてきた思いのこもったネイルアートを奈緒美さんの代わりにポルトガルまで運んでエントリーさせないといけない…なんだかいつもより緊張する〜〜。
↑ポルトガルまでの道中はYouTubeにぼちぼち配信中(興味のある方はご覧ください)
・・・・・・
テーマ『マーメイドが変える未来。』
車椅子のワタシは普段から海を綺麗にする活動をしています。
不自由な私でも『誰かに必要とされたい!』と思っています。
このアートは夢に向かって自由になる自分自身と葛藤を表現しています。
全体的に使用したのは水彩絵の具です。立体アートや海のゆらぎはジェルを使用しています。アクセントのハイライトにアクリル絵の具を使用しています。
特に右上のカメラフレーム周りには、『海洋プラスチック』を使用しています。これらは実際に砂浜に打ちあげられた『海ゴミ』で、私の手によってネイルパーツに生まれ変わりました。
環境問題に対するメッセージも込められています。
・・・・・
上記のように。アートをコンテストに提出するときテーマやどのように制作したか説明文をつける。審査員はこの文章を読んで点数が変わることがない。ただ、テーマとアートが一致しているか?作った素材を確認したり、不正がないか判断基準にする。でも、これを読むまで。まさか車椅子のネイリストが作ったなんてこの説明文を読まないと理解できないだろう…。ワタシは自分の生徒が提出した部門には審査に入れない決まりなので。(ヒイキなどないように公平に審査される)奈緒美さんのアートが何点か?はたまた入賞するのか?表彰式までわからない。ドキドキ。ドキドキ。
ワタシは審査員の誰よりも早く一番前の中心の席を陣取った。
携帯の自撮り棒がトランクの中で壊れていたのせ立たない…ぎゃー〜ーせっかく持ってきたのに!
『リビングアート・ディビション ワンーーー』マリアの声が不意に大きくなった。
『ナヲ・ミイ〜〜アイモオ・トーー(ナオミ アリモト)』
『ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』受賞した時の感動はインスタグラムのライブ動画でぞうぞ!!

↑感動の表彰式:結構はじめの方なので見てみてください

やったーーー!!リビングアート部門:3位入賞〜〜〜!!(左がワタシです)
奈緒美さんの代わりに飛び跳ね。賞状とメダルを受け取る。賞状を渡してくれた審査員に『あれ?なんでハグしないの?』って思った『あ・そうかコレってっワタシのアートじゃないや〜』ってまるで自分が賞をとった時のように嬉しかった。

↑この時のことはインスタのライブ配信で流していたので画像が荒めですみません。3位のワタシは左。本当は右だったのかもしれない…舞い上がっていたから後からそれに気づく!ポルトガルは表彰台(2・1・3の台)がなく、なんだか味気ないなー。

隣の審査員も生徒さんの代わりに賞状をもらって感動して泣いていたけど。やっぱりみんな先生って生徒さんが入賞すると自分のことのように嬉しいもんだ。感動をありがとう!!
『奈緒美さん!3位入賞おめでとう〜〜!!』ミラクルが起きた瞬間だった。これからこのアートに描いたようにアナタにはいいことしか起こらない。夢や目標をアートに描くと叶うんだよ^^
このアートが奈緒美さんのネイルサロンに飾られて、ご来店されるお客様たちがご覧になって。みんなが笑顔に。幸せが相乗効果になって奈緒美さんがキラキラしますように。
ワタシの夢を叶えてくれてありがとうございます…はあ〜ロマンだわw♡